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ライターよもやま話

5.頭の痛いNGワード




ウェブ媒体には珍しいですが、紙媒体では、厳しくNGワードが定められていることがあります。
4章で書いた「時」や「風」など、まぎらわしい漢字がNGなのは当然です。
また、たくさんのライターが参加する媒体なら、統一感を出すために、「一人」を「ひとり」で統一するといったルールが課せられるのも理解できます。

問題は、差別につながるとされる語句なんです。

たとえば、一昔前まで「子供」をNGにする媒体はたくさんありました。
「供」には否定的な意味があるとして、「子ども」と表記するよう求められたのです。

作文に「子供」と書いた小学生が、減点されたうえ職員室に呼び出されたと泣いているのを見たぐらいですから、プロのライターだけでなく、学校現場でも神経質に排除されていたのだと思います。

でも2013年6月になって、当時の下村博文文科大臣は、「子ども表記が推奨された理由がはっきりしない」と、公用文を「子供」表記で統一するよう指示しました。
これを受けて「子供」表記を目にするようになってきましたが、依然「子ども」を使い続けるシーンも多いようです。

でも、「子供」が差別的な表現なのかどうか、答えは出ません。
人によっては侮蔑的に感じるかもしれませんし、人によっては混ぜ書きよりはいいということにもなるでしょう。

「片手落ち」も、議論になる言葉ですね。
「片手落ち」は「片」+「手落ち」で、配慮が偏っていることを意味しており、「片手が落ちる」という意味はないそうですが、この言葉に傷つく人もいるかもしれません。

結局、「気になるか・ならないか」なのです。

公に向かって発信される情報は、なるべく人が傷つかない配慮が必要だとは思います。
でも、誰も傷つけない情報なんて、あるでしょうか?

どうしても誰かを傷つけてしまうなら、「なるべく傷つけないよう配慮する」しかありません。
だから、媒体によってボーダーラインがバラバラ……。

たとえば、「足を伸ばす」をNGにする媒体がありました。
「お嬢さん」が使えない媒体もありました。

「足を伸ばす」がダメな理由は想像できますが、「お嬢さん」はよくわかりません。
思いっきり想像力を働かせるなら、身分差別を感じるからでしょうか???
あるいは、性同一性障害の人への配慮???
いまだにわかりません。

もちろん、媒体を作っている人たちが「ダメだ」という単語を使ってはいけません。
プロなら当然のことです。

でも、チェックが本当に大変。
文科省が統一してくれないかなぁ。
頭が痛いです。

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