4.漢字とひらがな、どちらを使う?一般的に、漢字とひらがなの比率は3:7程度が読みやすいと言われています。 でも、ひらがなを使うのは勇気がいるようですね。 特に頭の良い人の原稿は、文字の半分以上が漢字であることも。 漢字は表意文字ですから、ひらがなを使わなくても意味が理解できますし、論文などはそれでよいかもしれません。 でも、ライターが書く原稿は、多くの読者に読んでいただくためのものが多い。 「わかる人だけわかればいいの」では、失格です。 文字があふれる現代では、すっと理解できる文章でなければ、読もうと思ってもらえません。 馴染みのない漢字は、ひらがなに直しましょう。 馴染みがあっても、「時」「他」「風」「様」などの漢字はひらがなで表記するのがベターです。 なぜだかわかりますか? すべて、訓読みと音読みがある漢字ばかりですよね。 たとえば「時」は「とき」とも「じ」とも読めますから、読者が迷ってしまうんですね。 そこで引っかかってしまうと、先まで読み進んでもらえなくなる可能性が高い。 まだ「時」や「他」は訓読みも音読みも意味が同じなので、流して読んでくださる読者もいるでしょう。 でも「風」や「様」は、「かぜ」or「ふう」、「さま」or「よう」で意味が変わってしまいます。 たとえば、 優しい風に微笑みかけた という文章は、二通りの意味に読解できます。 一つ目は、「優しいかぜ」に対して微笑みかけた様子ですね。 しかし、「優しいようす」で微笑みかけたとも読み取れます。 どっちの意味で受け取るのが正しいのか、前後を読んで判断しなくてはいけません。 国語試験なら仕方ありませんが、気楽に読んでいた情報誌で、テストされたくありませんよね。 読者を迷わせてはいけません。 二つ以上の読み方ができる漢字は、ひらがなで表記するよう、心がけましょう。 |